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Artwork for Product/AI Talks

Product/AI Talks

Product/AI 製作委員会

ITスタートアップの経営層をお招きし、「AI時代のプロダクト戦略」を深掘りします。
<番組ホスト>
グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社 プリンシパル 工藤真由 (プロデューサー)
マッキンゼーを経て、2022年10月グロービス・キャピタル・パートナーズ入社。慶應義塾大学経済学部卒。
X: https://x.com/_mayumayu13
テックタッチ株式会社 取締役CFO/CPO 中出昌哉
AI事業「AI Central」を統括、CFO兼CPOを務める。日本CPO協会理事。野村證券、カーライルを経て2021年3月 CFOとしてテックタッチ入社。東京大学経済学部、MIT MBA。
X: https://x.com/masaya_nakade
Zen & Company株式会社 代表取締役 宮田善孝
京都大学法学部卒。Booz & company、Accenture Strategyを経て、DeNA、SmartNewsにてプロダクト運営に従事。freeeで執行役員 VPoPを歴任後、Zen & Companyを創業。ALL STAR SAAS FUND PM Advisor、ソニーSenior Advisor、日本CPO協会常務執行理事。
X: https://x.com/zenkou_1

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  • 21 episodes
  • weekly
  • Avg 29 min
  • Japanese
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  • Yesterday · 25 min

    日本発B2Bは、グローバルで戦えるか―キャディ白井氏が語る日米プロダクト戦略

    今回のゲスト、キャディ株式会社 上級執行役員CPOの白井陽祐さんもご登壇予定! 10/8(木)開催「Product/AI Conf」のお申込みはこちら ーーー 今回のゲストは、キャディ株式会社 上級執行役員CPOの白井陽祐さん。前編に続く後編です。 日本発B2Bは、グローバルで戦えるか。 2023年から米国でプロダクトを展開するキャディ。日本での立ち上げ初期をなぞるように成長し、製造業のペイン構造は日米で近いと白井さんは語ります。共通プロダクトと現地開発をどう分け、日米のニーズをどう取り込むのか。実際のプロダクトづくりを伺いました。 一方、業界特化ソフトウェアは、業務の独自性が高いほど一つのパッケージで広がりにくく、スケールに時間を要する。その構造を踏まえ、日本発B2Bがグローバルで戦えるかという問いには「ロジカルに確信しているわけではない」と答えます。それでもなぜ挑むのか。 前半では、伸びていた祖業からAIデータプラットフォームへ軸足を移した事業統合の背景にも触れます。日本発B2Bのグローバル展開を、プロダクトと事業の両面から考える回です。 【アジェンダ】 (1:42) 受発注プラットフォームからAIデータプラットフォームへ―事業変遷の背景 (4:24) 両事業が伸びていた2024年、なぜ事業統合を決めたのか (5:40) 転換のたびに変わる組織、どうベクトルを揃えるのか (7:37) AIで生産性は本当に上がるのか―利用率ではなく最終アウトカムを見る理由 (10:58) 米国事業の現在地―日本の立ち上げ初期をなぞる成長 (11:44) 共通プロダクトと現地開発をどう分けるか―日米のニーズを取り込む体制 (15:34) なぜ業界特化ソフトウェアはスケールに時間がかかるのか (19:17) 日本発B2Bはグローバルで戦えるか―確信がなくても挑む理由 (21:28) 祖業を続けていたらどうなっていたか―インドZetwerkとの比較 (23:26) キャディから採用のお知らせ 【ゲストプロフィール】 白井 陽祐 / キャディ株式会社 上級執行役員 CPO 東京大学大学院を卒業後、新卒でアドテクベンダー企業に入社。アカウントエグゼクティブとして、SMBからナショナルクライアントまで幅広い顧客にDSP/アドネットワークの提案、DMPの導入支援などを行う。2019年6月、キャディ株式会社に入社。サプライチェーン管理のプロダクトの立ち上げ、CADDi Drawerの立ち上げ、 Drawer事業の事業部長を経て、2024年より現職。 【採用サイト】 https://caddi.com/ja-jp/careers/

  • September 24 · 28 min

    なぜキャディはデータ基盤を再設計したのか―AI時代に要る「データの地図」

    今回のゲスト、キャディ株式会社 上級執行役員CPOの白井陽祐さんもご登壇予定! 10/8(木)開催「Product/AI Conf」のお申込みはこちら https://aixpdm.connpass.com/event/404788/ ーーー 今回のゲストは、キャディ株式会社 上級執行役員CPOの白井陽祐さんです。 製造業の図面や関連データを蓄積・活用するプラットフォームを展開してきたキャディは、2026年8月、「製造業AIデータプラットフォームCADDi」を次世代版として全面的に刷新しました。 議論の開始は今年の1〜2月。そこから半年で、アーキテクチャから再設計しています。すでにデータ基盤を持っていた会社が、なぜいま、このスピードで再設計に踏み切ったのか。白井さんは、短いスパンで作ることがAIによって現実的になった、と語ります。 再設計の先に置かれたのが、AIが企業固有のデータを使いこなすための「データの地図」です。データが大量に蓄積されていても、それぞれが何を意味し、どうつながっているかが整理されていなければ、AIがいくら賢くても必要な情報を取り出し、示唆やアクションにつなげることはできない。そこでキャディは、データレイヤーとセマンティックレイヤーを切り離し、企業ごとに異なるデータ構造や業務に柔軟に対応できる4レイヤー構造へと再設計しました。 前編では、その設計思想に加え、セマンティックレイヤーをどう構築するのか、FDEに近づきつつある導入体制、AIによって変わりつつあるB2Bソフトウェアの個社対応まで伺いました。 【アジェンダ】 (1:24) キャディ事業紹介と白井さん自己紹介 (2:06) 「製造業AIデータプラットフォーム」4レイヤー構想の全体像 (5:14) 今回のアップデートで変わった2つのこと (9:55) 議論開始から半年でプロダクト再設計―AIが変えた作り直しの意思決定 (10:36) 暗黙知をどう取りに行くか―キャディ流構築・運用の体制 (15:41) 大企業はなぜ導入を決めるのか―顧客ごとに異なるROIの捉え方 (18:03) 「データの地図」がないとAIは推論できない―製造業顧客の温度感の変化 (20:52) GTMを担うのはどんな人材か―変わりつつある個社対応の常識 (22:50) 図面を預かる会社だからこそ―データウェアハウスとセキュリティの目線 (24:25) 「物的イノベーションを10倍加速する」とは―直列を並列に変える (27:04) イベントのお知らせ 【ゲストプロフィール】 白井 陽祐 / キャディ株式会社 上級執行役員 CPO 東京大学大学院を卒業後、新卒でアドテクベンダー企業に入社。アカウントエグゼクティブとして、SMBからナショナルクライアントまで幅広い顧客にDSP/アドネットワークの提案、DMPの導入支援などを行う。2019年6月、キャディ株式会社に入社。サプライチェーン管理のプロダクトの立ち上げ、CADDi Drawerの立ち上げ、 Drawer事業の事業部長を経て、2024年より現職。 【キャディイベントのお知らせ】 https://caddi.com/ja-jp/resources/event/0930/

  • September 17 · 26 min

    米中とは異なる勝ち筋とは―DeNA住吉氏が語る、日本だからこそ狙える市場

    今回のゲスト住吉さんもご登壇予定 ITスタートアップの経営陣が語るAI時代のプロダクト戦略 「Product/AI Conf Vol.6」、10/8(木)18:00~開催決定! ▼▼ご応募はこちら▼▼ ⁠https://aixpdm.connpass.com/event/404788/⁠ -------------------- 今回のゲストは、株式会社ディー・エヌ・エー グロース事業本部 本部長の住吉政一郎さん。前編に続く後編です。 AI領域に巨大な資金が集まり、米中との差が語られることが増えました。では、日本は米中とは違う勝ち筋をどこに描けるのでしょうか。 海外のスタートアップやVCにも投資し、現地に足を運び続けている住吉さんがまず指摘するのは、米国・中国・日本では、事業が生まれ育つプロセスそのものが異なるということです。 中国では、ビッグテックが同じ会社の中で複数のプロダクトを走らせ、競わせながら仮説検証する。米国では、Y Combinatorやa16zのようなプレイヤーがテーマを発信し、そこに人と資金が集まることで競争と試行錯誤が生まれる。一方の日本では、目の前のユーザーや課題を起点に、ボトムアップでプロダクトが立ち上がることが多い。 だからこそ日本には、0→1でユニークなプロダクトが実は多いと住吉さんは見ています。問われるのは、その先です。生まれたプロダクトをどう育て、グローバル市場へ接続するのか。同時に、相応の資金と時間をかけて海外へ出るのではなく、国内市場に向き合うという判断も同じくらい重要だと語ります。 では、AI時代に「日本だからこそ狙える市場」はどこにあるのか。 一つの可能性として挙がるのが、日本固有の情報や規制、現場のオペレーションが深く関わる領域です。グローバルプレイヤーには立ち上がり時点で理解しづらい業務にAIを組み込み、実際のワークフローとして使われるところまで設計する。そこで蓄積されるデータが、さらにプロセスを改善していく。住吉さんは、こうした領域に事業機会を見ています。 さらに議論はフィジカルAIへ。モノを実際の現場に置く以上、必ずしも汎用性を高めることが経済合理性につながるとは限りません。工場や住宅など、それぞれの現場に特化した設計が合理的なのであれば、日本固有の環境や生活・行動データを起点にしたプレイヤーにも機会があるのではないか。まだ仮説検証すべき点が多いと留保しながら、その可能性を探ります。 最後は、新卒からDeNAで事業づくりに携わってきた住吉さんに、事業が生まれ続ける組織の内側を伺いました。 失敗を前提にしながら、それでも挑戦の先に良い事業が生まれると信じられるか。そして、新しいアイデアに対して議論を重ねるだけでなく、「まず一旦作ってみましょう」と言えるか。 巨大な資金が動く米中とは異なる環境で、日本はどこに事業機会を見出し、どうグロースにつなげていくのか。AI時代の日本の勝ち筋を、事業・投資・組織の視点から考える回です。 【ゲストプロフィール】 住吉 政一郎 / 株式会社ディー・エヌ・エー グロース事業本部 事業本部長 / 株式会社DeNA AI Link 代表取締役社長 2012年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。ゲームのサーバーエンジニア、運用ゲームのプロデューサー、新規ゲームのプロデューサー/ディレクター、新規サービスのプロダクトオーナー、ゲームのコミュニティマネジメントなど多岐に渡る業務を経験。コミュニティマネジメント組織を立ち上げたのち、Pococha・IRIAMなどを管掌するライブコミュニティ事業本部長を経て、現在はグロース事業本部長として、DeNAからの直接投資やファンド出資の責任者、出資先をはじめとした事業のグロース全般に責任を持つ。昨年4月からDeNA AI Linkの社長も務める。 【アジェンダ】 (1:55) 日米中で異なる「事業が生まれるプロセス」 (4:25) 日本の0→1はユニーク―問われるのは、その先の接続 (6:23) DeNAが考えるAI時代の事業機会―対話型AIとバーティカルAIの可能性 (10:00) BtoBはグローバルで戦えるか (16:22) フィジカルAIは汎用を目指すべきか―日本に機会が残る理由 (19:37) DeNAの事業が生まれる文化はどう作られるのか (22:59) 事業の前には皆平等―スタートアップに向き合う理由 (25:10) DeNAからのお知らせ 【採用サイト】 https://dena.com/jp/recruit/

  • September 10 · 29 min

    toC企業が、なぜいまtoBに向かうのか―DeNA住吉氏が語る、体験でつくるmoat

    今回のゲスト住吉さんもご登壇予定 ITスタートアップの経営陣が語るAI時代のプロダクト戦略 「Product/AI Conf Vol.6」、10/8(木)18:00~開催決定! ▼▼ご応募はこちら▼▼ https://aixpdm.connpass.com/event/404788/ -------------------- 今回のゲストは、株式会社DeNA グロース事業本部 本部長の住吉政一郎さん。 Mobage、Pococha——toCの印象が強いDeNAが、いまtoB事業にも力を入れ始めています。求められるケイパビリティが違うはずのこの転換は、何を根拠にしているのか。 住吉さんが挙げたのは、早くAIを入れたからこそ悩み、失敗したこと。その経験自体をありがたく思っていただける事例が出てきていると言います。加えて、PMの仕事が「このLLMをどう使うか」の設計に変わるなかで、toCで培った感覚が効く場面も増えている。 体験してもらうからこそ学習が進むループ。その体験の中でしか取れない行動データこそがmoatになる——#keep4oを引きながら語られたこの仮説は、toBでも同じ構造で効くのではないか。 8月上旬の決算説明会で発表された「事業創造エコシステム」をめぐる話も、地続きでした。 AIで事業を生み出すハードルは下がった一方、育てて次を回すサイクルの巧拙こそが際立つ。1プロジェクトあたりの人数が減る時代に、いまの事業にいるメンバーを新規事業へ移す設計まで作れるかどうか。日本企業が遅れないために何が要るのか、という視点で語っていただきました。 【アジェンダ】 (1:27) DeNAの事業紹介と住吉さん自己紹介 (2:51) 決算で掲げた「事業創造ファクトリー」―なぜいま改めて旗を立てるのか (8:09) グロース支援の中身―プレイブックは作れるのか (10:20) DeNAのDNAを書き換える?―AI時代に注目するグローバル企業とは (17:37) toC企業がいまtoBに力を入れる理由 (22:22) モデルレイヤーが後追いしてきたら―#keep4oと体験のループ (26:13) toBとtoCの違い―「ドリルと穴」から見えるAI時代の提案 【ゲストプロフィール】 住吉 政一郎 / 株式会社ディー・エヌ・エー グロース事業本部 事業本部長 / 株式会社DeNA AI Link 代表取締役社長 2012年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。ゲームのサーバーエンジニア、運用ゲームのプロデューサー、新規ゲームのプロデューサー/ディレクター、新規サービスのプロダクトオーナー、ゲームのコミュニティマネジメントなど多岐に渡る業務を経験。コミュニティマネジメント組織を立ち上げたのち、Pococha・IRIAMなどを管掌するライブコミュニティ事業本部長を経て、現在はグロース事業本部長として、DeNAからの直接投資やファンド出資の責任者、出資先をはじめとした事業のグロース全般に責任を持つ。昨年4月からDeNA AI Linkの社長も務める。

  • September 3 · 26 min

    PeopleX50億円超調達の狙い―AI時代になぜ年間100人も採用するのか

    今回のゲストは、PeopleX 代表取締役CEOの橘大地さん。前編に続く後編です。 AIが一人あたりの生産性を押し上げる時代に、人員計画の前提は揺らいでいます。5人分の仕事が1人で回るなら、採用は絞るべきなのか―。 先日約50億円超の調達を発表したPeopleX。橘さんが語ったのは、AIネイティブが生んだ「余白」をすべて刈り取りにいく、という狙いでした。毎年10個、IPOまでに100個の新規事業が生まれる余地がある。だからこそ新規事業を作ることは、事業責任者を輩出し続けることと同義になる―組織のつくり方まで地続きの話でした。 そのうえで人員計画へ。AIが人の能力を5倍ほどに広げている体感を持ちながら、橘さんは年間100人の採用を続けると決めています。同じアウトプットでいいなら減らせばいい。けれど競争に勝つなら、100人採れば500人分になる。足し算ではなく掛け算で考える、という整理です。 話題は、社内AI化における内製と外販の線引きへも及びます。ボトムアップの実験が価値に変わる会社と、そうならない会社を分けるものは何か。経営が先に動かなければ現場の実験は成立しない、という指摘が印象的でした。 さらに、人材紹介や研修会社をグループに迎えるM&Aの狙いも。AIが担える領域が広がるからこそ、人にしか担えないラストワンマイルの価値がむしろ際立つ——攻めと守り、両面の論理を伺っています。 AI時代に、人とAIの資源配分をどう組むか。自社の人員計画を考え直したくなる回です。 【アジェンダ】 (1:49) なぜシリーズAで50億円超を調達するのか―PeopleXが取りにいく「余白」とは (4:54) いま大型調達はしやすいのか―市況とAIネイティブSaaSのバリュエーション (8:09) 社内AI化の思想―なぜ全部署がラボのように動けるのか (14:45) AIが生産性5倍にするからこそ毎年100人採用を続ける理由 (16:43) M&A戦略―攻めと守り、そしてラストワンマイルの価値 (20:05) AI時代の組織設計―人員計画にAIの原価をどう織り込むか (25:06) PeopleXからお知らせ 【ゲストプロフィール】 橘 大地 / 株式会社PeopleX 代表取締役CEO 2010年東京大学法科大学院修了。弁護士資格取得後、株式会社サイバーエージェントにて、弁護士として企業法務活動に従事。2015年に弁護士ドットコム株式会社に入社し、クラウド契約サービス「クラウドサイン」の事業責任者に就任。2018年4月より同社執行役員に就任、2019年6月より取締役に就任。 2024年4月株式会社PeopleXを創業。対話型AI面接サービス「PeopleX AI面接」やエンプロイーサクセスHRプラットフォーム「PeopleWork」等を開発、運営。2025年4月より「AIによる採⽤⾯接・⼈事評価サービス協議会」(AIAC)を創設し、代表理事に就任。 【採用サイト】 https://corp.peoplex.jp/recruit

  • August 27 · 30 min

    「真似はできても追いつけない」―PeopleX橘氏が語るAI時代のmoat

    今回のゲストは、PeopleX 代表取締役CEOの橘大地さん。 AI面接を皮切りに、この1年あまりで7つのAIプロダクトを投入。HRからセールス・カスタマーサクセスへと領域を横断し、初年度は14倍成長、AI面接のリリースから15ヶ月でARR10億円に到達したと言います。 前編のテーマは、参入が相次ぐいま、一見真似のできそうなプロダクトで、それでも追いつかれないために何を積むのか。 橘さんは、これをBtoB SaaSがいかに勝ってきたかの焼き直しだと捉えます。同じものは作れる。だが、作れるかどうかで差はつかない。初期の1〜3年で上位2社に入れるかどうかが、その後20年の利益を生む——AI面接にはすでに30社ほどが参入し、勝負は刻一刻と進んでいるという見立てです。だから、全ての製品で選ばれ続けることを淡々と繰り返す。 一方、基盤モデルとの関係は別の物差しで語られます。AI面接において生成AIが占める原価率は0.5%程度。残る99%を、閲覧権限やセキュリティ、次の選考へつなぐワークフローが担っている。ならば汎用AIに侵食されることはほぼない、と。 そして、早く入ったからこそ積み上がった機能群と、製品を横断して顧客ごとの文脈を蓄えていく基盤。その総体をmoatにしていく構想を伺いました。 さらに、なぜこのペースでプロダクトを出せるのか、既存SoRプレイヤーをどう見ているのか——量産を支える開発の考え方から、既存領域にはあえて入らないという判断まで。AIネイティブならではの戦略が詰まった回です。 【アジェンダ】 (1:18)橘さん自己紹介とPeopleXの事業概要 (2:22)インターネット産業史から見るAIの市場余白 (7:44)1年でプロダクト7つ―なぜこれだけプロダクトを量産できるのか (11:05)初期の1〜3年で決まる―「上位2社に入る」という戦い方 (12:30)汎用モデルに侵食されないのか―原価率0.5%という物差し (14:03)PeopleXはどこにmoatを宿すのか (17:28)既存SoRプレイヤーとは、持っているデータの何が違うのか (26:24)この2年間で、構想の何が変わり、何が変わっていないのか 【ゲストプロフィール】 橘 大地 / 株式会社PeopleX 代表取締役CEO 2010年東京大学法科大学院修了。弁護士資格取得後、株式会社サイバーエージェントにて、弁護士として企業法務活動に従事。2015年に弁護士ドットコム株式会社に入社し、クラウド契約サービス「クラウドサイン」の事業責任者に就任。2018年4月より同社執行役員に就任、2019年6月より取締役に就任。 2024年4月株式会社PeopleXを創業。対話型AI面接サービス「PeopleX AI面接」やエンプロイーサクセスHRプラットフォーム「PeopleWork」等を開発、運営。2025年4月より「AIによる採⽤⾯接・⼈事評価サービス協議会」(AIAC)を創設し、代表理事に就任。

  • August 20 · 27 min

    AIで増える仕事、減る仕事―マネーフォワード竹田氏が明かす経営者自身の試行錯誤

    今回のゲストは、株式会社マネーフォワード 取締役執行役員 ビジネスセグメントCOOの竹田正信さん。前編に続く後編です。 今年4月、同社はデジタルワーカー市場14.1兆円を狙うと掲げました。ITツールの提供から、労働力そのものの提供へ―。 では、人件費の代替はどこから始まるのか。竹田さんが挙げたのは、すでにBPOとして外に出ている領域でした。定型化しやすく、予算枠もすでにある。だからプレイヤーが集まり、競争がAI化をさらに加速させていく。 マネーフォワード自身は、その領域にどう入っていくのか。まとまった見解はまだない、という率直な現在地が語られます。人手を抱えて業務を観察しながらAI化する道と、抱えない道と。 社内ではどうか。トップダウンで活用を推し進めた結果、定型業務では大幅な時間削減が生まれています。それでも、100人でやっていた作業が30人で回るようになる、といったことは起きていない。むしろ、AIで変えていくという仕事自体が新たに乗っかってきた、と竹田さんは包み隠さず語ります。 減る仕事と、増える仕事。その両方を、ご自身の手触りとともにお話いただきました。 プロダクト開発の職種定義をどう組み替えるか、組織全体をどう動かすかまで踏み込んでいます。 顧客に提供する側でも、自ら使う側でも、問われているのは同じ「AIで人件費をどう代替していくか」。自社ではどう向き合うか、考えたくなる回です。 【アジェンダ】 (1:34) デジタルワーカー市場14.1兆円―ITツールから労働力の提供へ (7:21) AI-BPOに自ら乗り出すか―人手を抱える道と、抱えない道 (12:43) 社内のAI化をどのようにトップダウンで推進したのか (17:49) 生産性は上がったのに、なぜ仕事は増えるのか (25:33) マネーフォワードから採用のお知らせ 【ゲストプロフィール】 竹田 正信 / 株式会社マネーフォワード 取締役執行役員 ビジネスセグメントCOO 2001年インターネット広告代理店にて企画営業職に従事。2003年株式会社マクロミルに入社し、2008年取締役就任。同社の事業部門を主に管掌し、事業戦略、人事戦略、企業統合、新規事業開発を主導。2012年株式会社イオレに転じ、取締役経営企画室長に従事。2016年株式会社クラビス取締役・CFOを経て、2017年より、当社グループに参画。 【採用サイト】 https://hrmos.co/pages/moneyforward/jobs/2206939972919009398 ※本エピソードは6月に収録した内容です

  • August 13 · 29 min

    AIにどこまで任せるか―マネーフォワード竹田氏が語る、ヘッドレス化時代の「三正面作戦」

    今回のゲストは、株式会社マネーフォワード 取締役執行役員 ビジネスセグメントCOOの竹田正信さん。 今年に入り、汎用AIで仕訳を丸ごと自動化する会計事務所が現れ、マネーフォワード自身もMCPを公開。「ヘッドレス化」が着実に進んでいます。 では、自社のプロダクトをどこまでAIに委ねるのか。竹田さんの答えは「どうなるか分からない、だから全方位に張る」。既存SaaSへのAI組み込み、MCPによる外部開放、自社エージェント「マネーフォワード AI Cowork」——この三正面作戦が、現時点の経営判断です。 三つを貫いていたのは、どこまでAIに渡すかの線引きでした。 汎用AIを自ら使いこなす層は、竹田さんの体感で顧客の1〜2%。残る大多数には、誤りが起きたとき誰が責任を持つのかまで含めた設計が欠かせません。エンタープライズならなおさら、人が承認した痕跡が残っているかが問われます。 だから外部への開放は制御できる範囲から広げ、自社で届けるAI Coworkではガバナンスを自ら握る。「安全であるがゆえに、より自由度が高い」——竹田さんが描く世界観です。 AIにどこまで任せるか。自社ならどこに線を引くか、考えたくなる回です。 【アジェンダ】 (1:24) マネーフォワードの事業概要と、竹田さんのキャリア (3:54) ヘッドレス化時代のプロダクト戦略―「どうなるか分からない、だから全方位に張る」三正面作戦 (8:35) 1円のズレも許されない領域で、どこまでAIに渡すか (11:28) 外部開放とAI Cowork——両立の狙いとバランス (14:50) 同じ領域でも競合とプロダクト思想が異なるのはなぜか (17:26) AIネイティブな新興プレイヤーをどう見るか (24:10) 「System of Recordとしての堅牢さ」はどこに宿るのか (26:51) 新しく取りに行くコンテキストと、BPOのAI化 【ゲストプロフィール】 竹田 正信 / 株式会社マネーフォワード 取締役執行役員 ビジネスセグメントCOO 2001年インターネット広告代理店にて企画営業職に従事。2003年株式会社マクロミルに入社し、2008年取締役就任。同社の事業部門を主に管掌し、事業戦略、人事戦略、企業統合、新規事業開発を主導。2012年株式会社イオレに転じ、取締役経営企画室長に従事。2016年株式会社クラビス取締役・CFOを経て、2017年より、当社グループに参画。 ※本エピソードは6月に収録した内容です

  • August 6 · 34 min

    なぜFinatextはAI企業に転換できたのかー生き残る会社の事業と組織の戦略論

    今回のゲストは、Finatext Holdings 取締役CFOの伊藤祐一郎さん。前編に続く後編です。 上場直後の急落を経験しながら、この半年で市場の評価を大きく取り戻してきたFinatext。既存のソフトウェア企業が「AIで再評価される会社」と「そうでない会社」に分かれ始めるなか、なぜうまく転換できたのか——伊藤さんは、二つの理由を挙げます。 ひとつは、事業そのものがAI時代に価値を持つ構造だったこと。「何でもAIで書き直せる」という空気は、トークン課金という原価が意識されるにつれ、業界特化やデータへの接着が要るという理解へと変わっていきました。金融という複雑な業務に特化し、データ基盤を握るFinatextの事業は、むしろコスト構造の観点で理にかなう。市場の理解が追いつくにつれ、その価値が伝わり始めた、という手応えが語られます。 もうひとつは、その転換を動かせる組織だったこと。トップの即断でいち早く走り出したこと、金融機関グレードのセキュリティを早く引き全社が安全にAIを使える下地を整えたこと、複数事業ゆえに新しい挑戦を試せる「余白」があったこと。速く、全員で、試しながら動ける体制が、号令を空回りさせませんでした。 話題は、次々と新規事業を生み出す仕組みへも及びます。ミツバチになぞらえた「女王蜂(分蜂)」の型——既存事業で成果を出した人が数人を連れて抜け、新事業を立ち上げる。B2Bで「絶対に当てにいく」ための、再現性を持たせた事業づくりを伺いました。 さらに、伊藤さんが毎週追いかけるフィンテックの三大トレンドへ。非対面から対面へ、レギュテック、そしてエージェンティックコマース。なぜそれが起きているのかを構造から読み解く視点は、どんな事業に携わる人にとっても、次の一手を考えるヒントになるはずです。 生き残る会社は何が違うのか。CFOの視点から、AI時代の事業戦略の射程を一段広げてくれる回です。 【アジェンダ】 (1:37) Finatextはどうやって「AIカンパニー」として評価されたのか (8:36) FinatextがAI時代にうまく転換できた3つの理由 (11:28) 売上の"性質"をどう組むか―フロー・ストック・従量のバランス (14:49) 新規事業を立ち上げ続ける「女王蜂」モデルとは (19:16) 世界のフィンテックはどこへ向かうのか―3つの大トレンド (27:24) 「違和感」から事業の種をつかむ―情報インプットの技術 (30:01) IS人材がトップにいることは、社内AI化にどう効くのか (33:10) Finatextからのお知らせ 【ゲストプロフィール】 伊藤 祐一郎 / 株式会社Finatextホールディングス取締役CFO 東京大学経済学部卒業。2010年よりUBSの投資銀行本部においてIPOやグローバルM&Aのアドバイザリー業務に従事。2016年に株式会社Finatext(現・株式会社Finatextホールディングス)に参画しCFOに就任。グループ内で、証券ビジネスプラットフォームを提供するスマートプラス、次世代型デジタル保険を提供するスマートプラス少額短期保険、組込型融資を提供するスマートプラスクレジットの立上げを牽引。著書に『実践 エンベデッドファイナンス』。 X: @110110110110 【Finatext採用サイト】 https://finatext.com/recruit

  • July 30 · 30 min

    コンテキストレイヤーは本当に稼げるのか―FinatextのバーティカルAI戦略解剖

    今回のゲストは、Finatext Holdings 取締役CFOの伊藤 祐一郎さん。 金融という規制も業務も複雑な業界に特化し、ソフトウェアを提供してきたFinatext。金融業務の基幹システム、いわゆるSoRのど真ん中を担う、日本を代表するバーティカルプレイヤーの一社です。 AIが業務に入り込む時代に、この足場をどう活かし、どこで戦うのか――前編は、いま各社が張り始めた「コンテキストレイヤー」は本当に稼げるのか、という問いを軸に、Finatextの戦略を解剖していきます。 付加価値が残るのは、おそらくコンテキストレイヤー。ただし、価値が残る場所と、そこで稼げる場所は必ずしも一致しない――。だからこそ、どのレイヤーで収益を取れるかを今の時点で決め打ちせず、上からも下からも張る。SoRにエージェントを載せていくだけでなく、あえてエージェントのレイヤー側からも攻め込み、両側から挟み込みにいく。 その意思決定の背景を伺いました。 なぜ一体で提供しないと勝てないのか、という問いも印象的でした。 金融のコンプライアンスチェックのように、相手が誰で、何を、いつ売ってよいかという文脈をリアルタイムに踏まえる必要がある領域では、SoRを持つプレイヤーがエージェントまで担わないと、精度が担保できない。レイヤーがなぜ融合に向かうのか、その必然が具体で語られます。 さらに話題は、大手SIerが長年握ってきたエンタープライズ市場へ。 これまで、個社ごとの業務に埋め込まれた例外処理やルールは、システムの一行に溶け込んだ暗黙知となり、「その会社にしかわからない」状態を生んできました。この暗黙知を、生成AIが過去の意思決定ログから言語化できるようになったら――。 伊藤さんが「コンテキストグラフ」と呼ぶこの発想の先に、外部プレイヤーが巨大なエンプラ市場へ切り込む可能性を見ています。 SoRという足場を持つ企業は、AI時代にどこで価値を取りにいくのか。 レイヤーの組み替えを、事業の意思決定としてどう捉えるか――事業戦略を考えるヒントが盛りだくさんの回になっています。 【アジェンダ】 (1:37) Finatext事業紹介と伊藤さん自己紹介 (5:42) 金融で問い直すAI時代のレイヤー構造―ビジネスロジックはエージェントに置き換わるのか (10:24) 金融にエージェントレイヤーは出てきているのか―「一体で提供しないと勝てない」の意味 (15:00) どのレイヤーで稼げるかは、まだわからない―上下から挟み込む戦略の背景 (19:02) 同じ企業を特定することすらできていない―名寄せとデータ基盤設計に効くバーティカルの知見 (25:08) 暗黙知を言語化できる今、大手SIerの独占市場に切り込めるか (28:08) 100個試して2個当てる―伊藤さんが「愛してる」会社Ramp 【ゲストプロフィール】 伊藤 祐一郎 / 株式会社Finatextホールディングス取締役CFO 東京大学経済学部卒業。2010年よりUBSの投資銀行本部においてIPOやグローバルM&Aのアドバイザリー業務に従事。2016年に株式会社Finatext(現・株式会社Finatextホールディングス)に参画しCFOに就任。グループ内で、証券ビジネスプラットフォームを提供するスマートプラス、次世代型デジタル保険を提供するスマートプラス少額短期保険、組込型融資を提供するスマートプラスクレジットの立上げを牽引。著書に『実践 エンベデッドファイナンス』。 X: @110110110110 【参考記事】 伊藤さんnote:FinatextのグループAI戦略ー10年の逆張りが、AI時代の必然に。

  • July 23 · 21 min

    成功するM&Aは何が違うのか―「売り手側」が明かすナレッジワーク統合の舞台裏

    今回のゲストは、ナレッジワーク CAIO(Chief AI Officer)の山崎はずむさん。前編に続く後編です。 商談解析AI「JamRoll」を展開するPoeticsを創業し、その後ナレッジワークにグループインした山崎さん。「売り手側」から、この統合の意思決定を振り返っていただきました。 AIによってソフトウェアが誰でも速く作れる時代。だからこそ、一定規模まで成長したスタートアップが必ず突き当たるのが、「作るか、買うか」という問いです。 山崎さんがまず挙げたのは、この判断を分けるのは端的に「時間」だ、という視点でした。 商談記録がエンタープライズで本格的に導入され始めたいま、ゼロから作っていては商機を逃しかねない。作れないソフトウェアがほぼなくなりつつある時代には、何を作れるかより、いつ届けられるか。M&Aとは「時間を買う」手段でもある——そう語ります。 もう一つの鍵が、補完関係の設計です。 プロダクトは自分たちでも作れる。けれど、大手企業への「ディストリビューション」は一朝一夕には築けない。ナレッジワークが積み上げてきた顧客基盤と、Poeticsが磨いてきた音声・言語解析の技術。この足りないもの同士がかみ合ったからこそ、単独では届かなかった成長曲線を描けたと言います。 では、なぜここまできれいにかみ合ったのか。その内側を伺いました。 話題は、AI時代のM&Aそのものへと広がります。 「AIカンパニーだから買う」という発想の危うさ。内製と買収を分ける判断。そして、AIスタートアップにとってIPOとM&Aをどう位置づけるべきか。 M&Aは目的ではなく手段であり、大切なのは「本当に届けたい価値は何か」から逆算することだ——売り手として決断し、いまは買い手の側で統合を率いる山崎さんだからこそ語れる、両側からの視点がありました。 自社の成長を、どんな手段で描くのか。 「作るか、買うか」を考えるすべての方に届けたい回です。 【アジェンダ】 (1:41) 2ヶ月で決まったM&A―成立までの経緯 (5:50) AIスタートアップの買収は増えるのか―成否を分けるもの (8:45) このM&Aはなぜかみ合ったのか (11:17) 「自分たちで作れるのでは」をどう越えるか―内製とM&Aの分岐点 (14:10) IPOかM&Aか、起業家の実績は「その後」で決まる (17:58) ナレッジワークは既存SoRを置き換えにいくのか (19:59) 採用のお知らせ 【ゲストプロフィール】 山崎 はずむ / 株式会社ナレッジワーク CAIO 東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。ニューヨーク大学大学院特別研究員。商談解析AI「JamRoll」を提供するPoetics代表取締役に着任。 2025年、ナレッジワークにPoeticsを売却し、入社。ヨーロッパ最大級ピッチ・コンテスト、Pitch Your Startup 2018(ルクセンブルク)でアジア企業として初めて優勝するなど、国際的なピッチ・コンテストで 6度優勝。書籍『アフターAI』(日経BP)ゲスト解説。 【採用サイト】 https://knowledgework.com/recruit/product

  • July 16 · 27 min

    SaaSは「AIカンパニー」に生まれ変われるか―ナレッジワーク変革への挑戦

    今回のゲストは、株式会社ナレッジワーク CAIO(Chief AI Officer)の山崎はずむさん。 「イネーブルメント(人が何かをできるようになること)」を掲げ、日本の大手企業に特化した営業支援を手がけてきたナレッジワーク。AIエージェントが業務に入り込むいま、その事業をどう舵取りしようとしているのか。 前編のテーマは、セールスという領域でどう戦い、そしてSaaSからどう「AIカンパニー」へと進化していくのかです。 山崎さんがまず整理してくれたのは、営業という領域の捉え方でした。 コールセンターのような完全自動化とは異なり、大手企業の複雑な営業は「代替」よりも「人間の能力拡張」が効く領域。しかも製造・通信・金融と業態ごとに営業は大きく異なり、AI時代だからこそ業務解像度が問われます。 従来は人がソフトウェアに業務を合わせてきたが、これからはソフトウェアやAIが人に合わせにいける——だからこそ、各社の営業に深く入り込む「セールスAIエージェント」に勝機がある、と山崎さんは語ります。 そのうえで話題は、成長のための「一手」へと移ります。 新規参入がしやすくなる時代に、なぜ脅威を感じないのか。鍵は、大手企業の顧客基盤と、営業ナレッジ・商談データという蓄積にありました。 すでに導入されている営業ナレッジや商談データの上に、各社のCRM/SFAや社内データを重ね、その上にAIエージェントを構築していく。ポイントは、SI的に作って終わりではなく、ランニングとして収益が返ってくるマネタイズ構造へと踏み込んでいることです。1社あたりの価値を深く掘り、営業特化だけでも大きな時価総額を狙える——その設計思想を伺いました。 さらに、話は「会社としての見え方」にまで及びます。 同じソフトウェアでも、SaaSと「AIカンパニー」とでは、市場からの評価のされ方が変わる。利益率をどう担保するか、研究開発体制をどう強化するか、そしてPoeticsとのM&Aをどう活かすか。SaaSが「AIカンパニー」として見なされていくために、事業モデル・マネタイズ・組織・研究開発を同時に動かしていく——その舵取りのリアルが語られます。 後半では、それを実装する組織づくりへ。 AXコンサルとFDEをどう組み合わせ、Sierraのような一人のスーパーエンジニアに頼らず、日本でどうスケールさせるのか。職能分解による「チーム戦」という考え方にも踏み込んでいます。 営業特化のソフトウェア企業は、「AIカンパニー」へと成長していけるのか。 事業モデルからマネタイズ、組織のつくり方まで、AI時代の事業戦略の射程を一段広げてくれる回です。 【アジェンダ】 (1:48) ナレッジワークの事業紹介と山崎さん自己紹介 (3:40) AI時代のセールスをどう捉えるか―ソフトウェアが人に合わせにいく時代へ (8:27) 新規参入は脅威にならないのか―勝敗を決める顧客基盤とデータ (12:30) 売上100億円をどう作るか―既存顧客を深く掘る戦略の中身 (16:06) SaaSと「AIカンパニー」で、市場からの評価はどう変わるのか (20:26) AXコンサルとFDEをどう組織するか―日本で戦う「チーム戦」 【ゲストプロフィール】 山崎 はずむ / 株式会社ナレッジワーク CAIO 東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。ニューヨーク大学大学院特別研究員。商談解析AI「JamRoll」を提供するPoetics代表取締役に着任。 2025年、ナレッジワークにPoeticsを売却し、入社。ヨーロッパ最大級ピッチ・コンテスト、Pitch Your Startup 2018(ルクセンブルク)でアジア企業として初めて優勝するなど、国際的なピッチ・コンテストで 6度優勝。書籍『アフターAI』(日経BP)ゲスト解説。

  • July 9 · 32 min

    AI時代、勝ち残るソフトウェアは何が違うのか―事業モデル・マネタイズ・AIネイティブ化

    今回は、コホスト3名で5ヶ月ぶりに集まり、いま最前線で起こっている議論について率直に語り合いました。 なぜ「SaaS is Dead」という言葉が飛び交うようになったのか——議論は、その問いを解きほぐすところから始まります。 紐解いていくと見えてきたのは、ソフトウェアそのものが不要になったわけではなく、価値の宿る場所が問い直されているのだ、という見立てでした。 業界や規模を問わず、AIで実際に成果と収益を生む事業を築けているかどうかで、企業の見られ方は静かに分かれ始めている。 ServiceNowのようにAIを収益へ結びつけて再評価される企業がある一方、既存の事業構成から脱却しきれず評価が伸び悩む企業もある。 象徴的なのは、先日Salesforceが約36億ドルでの買収を発表したIntercom(現Fin)です。相当の売上規模を持ちながら、経営者の決断ひとつでプロダクトをAIネイティブに作り直し、成長を取り戻した——その軌跡から、私たちは何を学べるのか。 変化を起こせるかどうかは、組織の大きさではなく、ゼロベースで事業を組み直す経営陣の胆力にかかっている。「もし今、同じ事業をもう一度立ち上げるなら何をするか」——この問いに立ち返る意味は、いまの時代だからこそ増しているのかもしれません。 続く話題は、マネタイズの設計です。 プライシングは事業にとって最大のレバーであるはずなのに、これまで十分に考え抜かれてこなかったのではないか——そんな課題感から議論は出発します。 AIが人の業務を担い始めると、席数を前提とした価値の測り方は揺らいでいきます。利用量に応じた課金、成果に連動した課金——取りうる選択肢は広がりますが、顧客価値のどこに紐づけるかを見誤れば成り立ちません。成果課金は万能なのか、どんな順序で移行すべきか。事業の根幹をなすプライシングを、どう捉え直すかを掘り下げました。 そして、組織そのもののAIネイティブ化へ。 外部プロダクトを積極的に取り込む海外の大手スタートアップに対し、日本で根強い「うちは特殊だから」という発想。その前提こそが、AI時代にはむしろ足かせになりかねない。標準に合わせる部分と、個社ごとに作り込む部分の線引きが、これまで以上に問われています。 AI時代に勝ち残るソフトウェアは、何が違うのか。 事業モデル、マネタイズ、組織のAIネイティブ化——3つの視点から、最前線の解像度で語り合った回です。 【アジェンダ】 (1:14) 配信8カ月、Product/AI Talksが辿った軌跡 (2:26) ソフトウェアはいま、どう評価されているのか―優勝劣敗を分けるのはAI売上か (8:14) Fin(旧Intercom)復活劇の裏側―Walmart・Adobeにも通じる、勝ち続ける会社の共通点 (17:17) 「考えてこなさすぎた」レバー―AI時代のプライシングをどう捉え直すか (21:07) 結局は「顧客価値」―AI時代、成果課金だけが正解なのか (24:36) 社内AI内製 vs 外部プロダクト活用―日本企業の「うちは特殊」を問い直す

  • July 2 · 26 min

    競争の主戦場は「アプリ」から「コンテキスト」へ―プレイド倉橋氏が語る次の一手

    今回のゲストは、株式会社プレイド 代表取締役CEOの倉橋健太さん。前編に続く後編です。 AIによって、ソフトウェアの価値の源泉はどこへ移っていくのか。 アプリケーションの機能そのものがコモディティ化していくなら、SaaS企業は次にどこで差別化すべきなのか。 プレイドはこれまで、アプリケーションからデータ基盤までを一つのパッケージとして提供し、顧客の「なぜ」を捉えるファーストパーティ・カスタマーデータを軸に独自の強みを築いてきました。そんな倉橋さんが後編で語ったのは、AI時代に向けて「競争の主戦場を、アプリケーションから“コンテキスト”へと移していく」という次の一手でした。 これまで多くのSaaSでは、データとアプリケーションが一体となったモデルが価値を生んできました。しかし、AIが直接データにアクセスし、そこからインサイトを引き出し、業務を動かしていく時代には、その一体構造は少しずつほどけていく。社内外のシステムやデータがつながり合う多層的な世界で、最も価値が宿る場所はどこなのか。 倉橋さんの答えは、ファーストパーティ・カスタマーデータを核とした「コンテキストレイヤー」でした。単なるSaaSから、企業の顧客理解を支える土台、いわば「カスタマーコンテキストOS」へ。プレイドはどのように競争の主戦場を移そうとしているのか、その全体像を伺いました。 話題は、AI時代のマネタイズの変化にも及びます。 バックオフィス型のAIが「効率化」という比較的固定的な期待値に応えるのに対し、プレイドが向き合うのは、成果の上限が青天井である一方、成果を出し続けなければ解約される領域。だからこそ、アウトカム課金へと向かう流れにも違和感はない——成果にコミットし続けてきた企業ならではの視点が語られます。 さらに、AIが業務を担う時代に、人は何を担うのか。 プレイドが「プレイドアルファ」として展開するプロフェッショナルサービスの役割、人のナレッジをAIへ載せ替える発想、その先で求められる人材要件。顧客の要望を起点にしない組織のあり方から、データ時代のM&Aをどう見極めるかまで、踏み込んで伺っています。 アプリケーションで強さを築いた企業は、AI時代に価値の重心をどこへ移すのか。 ソフトウェアの「次の戦い方」を考えるすべての方に届けたい回です。 【アジェンダ】 (2:03) 顧客接点が変わる時代、価値の重心はどこへ向かうのか (8:32) 成果を出し続けないと解約される――アウトカム課金時代の捉え方 (13:21) 人のナレッジをAIへ引き継ぐ――プロフェッショナルサービスの新たな役割 (16:18) 「顧客の要望を起点にしない」プロサービスに求められる人材要件 (18:45) 事業か、人材か――データ時代のM&Aをどう見極めるか (22:28) プレイドから採用・出版・イベントのお知らせ 【ゲストプロフィール】 倉橋 健太 / 株式会社プレイド 代表取締役 CEO 1983年大阪府生まれ。2005年同志社大学卒業後、楽天株式会社を経て、2011年にプレイドを創業し、代表取締役CEOに就任。2015年に企業のカスタマーデータ活用を支援するクラウドソフトウェアの提供を開始し、その後、戦略策定から実行までを担うコンサルティングサービスも展開。2019年の米Googleからの出資を経て、2020年に東証マザーズ(現:東証グロース市場)に上場し、「IPO of the Year 2020」を受賞。プレイドグループとして、2024年には年間経常収益100億円を突破し、大手企業を中心に支援企業は1,000社を超える。「データによって人の価値を最大化する」をミッションに、プレイドグループ全体で企業の顧客中心経営の実現を推進している。 【参照リンク】 プレイド採用サイト プレイド企画・監訳書籍「カスタマーセントリシティ——「正しい顧客」に集中する経営戦略」 プレイド主催イベント「X DIVE 2026」

  • June 25 · 25 min

    プレイドが10年貫くデータ戦略―倉橋氏が考えるAI時代の差別化の源泉

    今回のゲストは、株式会社プレイド 代表取締役CEOの倉橋健太さん。 誰もが同じ基盤モデルを使い、同じ答えにたどり着ける時代に、自社ならではの「違い」はどこから生まれるのか。前編のテーマは、AI時代における差別化の源泉です。 倉橋さんが挙げるのは、「カスタマーデータ」、そして顧客一人ひとりの意図をとらえる「顧客コンテキスト」という考え方でした。 顧客が何を買ったかではなく、どう動いたか。連続する行動からその人の意図を読み解き、最適な提案や体験へとつなげていく——。これは、プレイドが創業まもない頃から「アクショングラフ」という仮説に賭け、データをリアルタイムで活かす基盤を積み重ねてきたからこそ描ける世界でした。 なぜ、まだ誰もリアルタイム処理を必要としていなかった時代に、最も難しい選択をあえて取ったのか。 パーソナルデータを扱うか、分析をリアルタイム前提にするか——創業期の意思決定が、いまのAI時代にどう効いてくるのか。 お話を伺うなかで見えてきたのは、外部環境に合わせてアプローチは変わっても、最初に掲げた問いそのものは10年以上ブレていないということ。その一貫性こそが、AI時代の差別化を支えているように感じました。 顧客中心主義を起点に事業を築いてきた倉橋さんは、AI時代のプロダクトの価値をどこに見ているのか。 あるべき姿をブレずに掲げ続けたからこそ、過去の意思決定がいま強固な差別化に効いてくる——その手触りが得られる回です。 【アジェンダ】 (1:37) 倉橋さん自己紹介とプレイドの事業概要 (3:43) AI時代、プレイドの戦略の「一丁目一番地」はどこか (6:36) なぜ「カスタマーデータ」が差別化の源泉になるのか (11:06) 行動から意図を読み解く―10年来の仮説「アクショングラフ」とは (16:56) 過去の意思決定はなぜAI時代にハマったのか―創業から貫く戦略思想 【ゲストプロフィール】 倉橋 健太 / 株式会社プレイド 代表取締役 CEO 1983年大阪府生まれ。2005年同志社大学卒業後、楽天株式会社を経て、2011年にプレイドを創業し、代表取締役CEOに就任。2015年に企業のカスタマーデータ活用を支援するクラウドソフトウェアの提供を開始し、その後、戦略策定から実行までを担うコンサルティングサービスも展開。2019年の米Googleからの出資を経て、2020年に東証マザーズ(現:東証グロース市場)に上場し、「IPO of the Year 2020」を受賞。プレイドグループとして、2024年には年間経常収益100億円を突破し、大手企業を中心に支援企業は1,000社を超える。「データによって人の価値を最大化する」をミッションに、プレイドグループ全体で企業の顧客中心経営の実現を推進している。

  • June 18 · 30 min

    FDEはなぜ生まれたか―Palantir出身者と解く、AI時代の新たなモデル

    今回のゲストは、LayerX AI Workforce事業部でFDE Enablerを務める大治慶晃さん。FDE(Forward Deployed Engineer)の元祖とも言われるPalantirで、実際にFDEを務められた経験をお持ちです。 エンジニアでもなく、コンサルでもない。顧客の現場に深く入り込み、課題の定義から実装、成果創出までを一気通貫で担うFDEという職能が、AI時代の事業づくりにおいて注目を集めています。 しかし、その実態は驚くほど曖昧です。大治さん自身も、「FDEとはこうだ」という厳密な定義は存在せず、顧客課題に向き合い、手を動かし続けた結果として生まれた形なのだと語ります。 なぜこの中間領域が、LLM時代に成立しやすくなっているのか。PalantirとLayerXのFDEは何が違うのか。LayerXのFDE組織はいま何合目にあり、30人、100人と拡大していくときに何が最大のリスクになるのか。 そして話題は、最も本質的な問いへ。すべてのAIスタートアップがFDEを取り入れるべきなのか―大治さんの答えは「いらないケースも多い」でした。 FDEは、名前をつければ機能する魔法のロールではありません。自社が解くべき課題、プロダクトのあり方、顧客との向き合い方に合わせて、現実の組織にどう落とし込むのか。 FDE/DSモデルを検討するすべての事業づくりの現場に届けたい、FDEというモデルの成り立ちから、実装現場のリアルまで考える回です。 【アジェンダ】 (1:40) 前回のおさらいと今回の趣旨 (2:50) 大治さん自己紹介、FDE Enablerとは (4:30) なぜ今、FDEは広がっているのか (6:10) PalantirにもFDEの定義はない…? (6:44) FDEモデルの3つの肝 (9:24) Palantirはどう値付けしているのか―SIでもSaaSでもない課金の正体 (11:43) LayerXのFDEモデルは何合目か―日本版FDEモデルの在り方 (16:39) FDEとDSは何が違い、どう組むのか (19:30) FDEは案件で最初に何をするのか (20:26) FDE人材のバックグラウンドと必要要件 (23:53) AIスタートアップはFDEモデルを取り入れるべきか (27:09) FDE組織構築は何から始めるべきか 【ゲストプロフィール】 大治 慶晃 / 株式会社LayerX Ai Workforce事業部 FDE Enabler UC Berkeley卒業後、米スタートアップや個人事業主を経て、Palantir Technologies JapanにFDEとして入社。数々のエンタープライズ案件に従事した後、2026年よりLayerXに参画。現在は「FDE Enabler」として、FDEの組織文化作りやコーチングを担当。 【参考記事】 AI予算はなぜPalantirに集中するのか —「差別化としてのFDEモデル」を徹底解剖 【LayerX採用サイト】⁠https://jobs.layerx.co.jp/

  • June 11 · 41 min

    FDEモデルのキモはプロダクトにあり―LayerXに学ぶ「先行投資」の本質

    今回のゲストは、LayerX AI Workforce事業部でDeployment Strategist(DS)部の部長を務める小林誉幸さん。 顧客に深く入り込み、一社ずつ業務に合わせてAIを実装していく「FDE/DS」というモデル。一見すると、人を投じる受託やコンサルティングのようにも映ります。 しかし小林さんが語ってくれたのは、その本質は「プロダクトへの先行投資」にあるという整理でした。 プラットフォームが強くなるほど、デリバリーは速くなり、コストは下がり、より少ない人数で難しい案件に対応できるようになる。1〜2年かけて投資しきることが、後の回収とスケールを生む――FDE/DSモデルの経済構造を解き明かしていただきました。 さらに話題は、プロダクトの「中核」がどこにあるかへ。 かつて優位性の源泉と考えていた「スキル」は、基盤モデルの進化によって、その価値が長くは続かない。いま小林さんが最も重要だと捉えるのは、データをどう蓄積するかという「ナレッジ」の設計です。 トークンコストとプロダクト設計、汎用化と個別最適の線引き、コンサル出身者をプロダクト思考へどう導くか―― AIを実装し、事業としてスケールさせるうえで、プロダクトは何を担うのか。事業の設計そのものを問い直す視点をいただきました。 【アジェンダ】 (1:30) DS部長としての役割と、これまでのキャリア (3:30) 「コンサル」と何が違うのか ― DSを「特定ドメインのCPO」と定義し直した理由 (7:49) なぜプロダクトを刷新したのか、モデル進化を見越した先回り投資の中身 (13:54) プロダクトの中核は何か、ナレッジ・スキル・ツール・UIの4要素 (16:10) ナレッジの正体は単純なRAGか、Palantir型の構造化か (19:53) トークンコストが事業を決める時代のプロダクト設計 (22:29) どこを汎用プロダクトに残し、どこを個別実装で切るか (25:21) DSの権限とKPIをどう設計するか、AE・FDEとの役割分担 (29:03) コンサル思考にどうプロダクト思考を併存させるか (31:31) GTM戦略 ― 既存システムとの共存と注力セクター (34:16) FDEモデルの「高いNRR」はどこから生まれるのか (36:52) コンサルとの決定的な違い、「先行投資」はどこにあるのか 【ゲストプロフィール】 小林 誉幸 / LayerX Ai Workforce 事業部 Deployment Strategy 部長 東京大学法学部卒業後、日本銀行に入行し、経済調査や政府統計、決済制度の企画立案などに携わる。三菱UFJリサーチ&コンサルティングでの戦略コンサルタントを経て、2020年に弁護士ドットコム入社。クラウドサインを担当する執行役員として事業戦略やプロダクトマーケティングを管掌。 2023年12月にAi Workforce事業部の立ち上げメンバーとしてLayerXに入社。 【LayerX 採用サイト】 https://jobs.layerx.co.jp/

  • June 4 · 45 min

    SierraとLayerXが語る日米AI最前線―エンタープライズをどう攻略すべきか

    今回は5/19に開催した「AI-Native Leaders」のセッションをお届けします。 ソフトウェアを「売る」時代から、AIが業務そのものを担い、成果を届ける時代へ。 その最前線では、いま何が起きているのか。そして同じAIエージェントでも、日本と米国では戦い方がどう違うのか。 米国でCX領域のAIエージェント構築プラットフォームを展開するSierraは、ローンチからわずか2年でARRが急拡大し、規模が大きくなるほど成長率がむしろ加速するという、SaaS時代には考えられなかった業績推移を見せています。 その背景にあるのが、エンタープライズのAI予算が一気に集まっているという構造変化、そして成果が出た分だけ課金するアウトカムベースの価値設計です。 ただし、成果に課金できるのは、AIが業務を本当に「やりきる」からこそ。 導入して終わりではなく、顧客のシステムに食い込み、成果まで運びきる——その実行を担うのが、いま注目を集めるFDE(Forward Deployed Engineer)です。 このFDEをめぐって、セッションでは具体的な論点が次々と立ち上がりました。 「APIが無いから繋げない」という通説を覆し、レガシーなSoRにAPIを自ら作りに行くSierraの実装思想。 FDEは内製で抱えるべきか、それともコンサルとパートナーシップを組むべきかという分かれ道。 個別対応を「受託」で終わらせず、再利用できるプロダクトへと昇華させる組織設計。 そして、対人能力とAI実装力を兼ね備えたFDE人材を、日本でどうスケールさせていくのか。 LayerXの中村さんが投げかけた「組織AI」という問いも、この実行力と地続きです。 個人にAIツールを配るだけでは、コスト・セキュリティ・データのいずれもガバナンスが効かず、組織の記憶も育たない。 共通のナレッジレイヤーを持ち、コンテキストが常に最新に保たれる管理されたAIネイティブな業務システムこそが、企業に本当に効く——その実装のリアルを語っていただきました。 さらに話題は、AIネイティブな事業のつくり方そのものへ。 セルフサーブ型(モデル中心)とドメイン特化型とで異なる成長カーブとチャーンの構造、SI・コンサル産業に起きつつある変化、そして開発計画表ではなく「検証計画」へと変わりつつあるロードマップの捉え方まで踏み込みました。 日米それぞれでAIエージェントの最前線を走る当事者だからこそ語れる、エンタープライズ攻略の勘所と、AI時代のプロダクト戦略の射程を伺いました。 スピーカー ・LayerX 執行役員 AI Workforce事業 CEO 中村 龍矢さん ・Sierra Technologies Co-Head of Agent Development 森川 馨太さん ・Zen & Company 代表取締役 宮田 善孝さん モデレーター ・DeltaXファンド 代表パートナー 山崎 良平さん 日米の最前線が交わるからこそ見えてくる、AI時代の事業づくりの解像度。是非ご視聴ください! 【投影資料】 https://docs.google.com/presentation/d/1UhP-wkDrqT9FsFhB6s1VxH7WlAwy6qsF/edit?usp=sharing&ouid=110910169695572709636&rtpof=true&sd=true 【アジェンダ】 (1:32) スピーカー紹介とセッションの全体像 (3:05) Sierraの急成長の背景―アウトカムベース課金という設計思想 (9:42) エンタープライズのAI受容性は変わったか―「遅い日本」の通説を問い直す (11:56) LayerXが掲げる「組織AI」―「個人AI」の壁をどう超えるか (17:48) コンテキストの実装課題―Sierra流、既存SoRへの食い込み方 (20:28) アウトカムベース課金の本質と限界 (24:24) 高い成長率を実現するために狙うべき予算とは (26:42) FDEの2つの役割と「直販でないと難しい」理由 (32:19) FDEを「受託」にしない組織設計―LayerXとSierraの相違点 (35:22) セルフサーブ型 vs ドメイン特化型―成長カーブとチャーンの違い (37:57) LayerXはFDEモデルのスケーラビリティをどう実現するか (39:47) AI時代にロードマップは存在しない?―「開発計画」から「検証計画」へ 【ゲストプロフィール】中村 龍矢 / 株式会社LayerX 執行役員 Ai Workforce事業 CEO Gunosyにて機械学習・データ分析に従事した後、LayerXに創業より参画。R&D部門の立ち上げ、ブロックチェーン事業、プライバシーテック事業の責任者を経て、現在はAi Workforce事業CEOを務める。2020年度IPA未踏スーパークリエータ認定。2020年 電子情報通信学会 IA研究賞 最優秀賞 (共著)。「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」受賞。プライバシーテック協会理事。 森川 馨太 / Sierra Technologies Co-Head of Agent Development | 開発共同責任者(日本統括) トロント大学 経済・統計学部 卒業 ・マッキンゼー東京オフィスに新卒入社。入社から3年でマネジャーに就任(世代最速)。在籍中に金融業界におけるコールセンター改革案件も経験。担当業界は主に金融。ロンドンオフィス移籍後、シニアマネジャー就任。 ・24年にOPERAを國井と共同創業、代表取締役社長に就任。大企業向けAIコンタクトセンターソリューションを開発・提供、金融・通信・インフラ系業界で強固な顧客基盤を構築。 ・26年に米サンフランシスコ拠点のSierraにOPERAを売却。買収に伴い、OPERA全メンバーと共にSierraに参画。OperaがSierra Technologies Japanとなり、Sierra 開発共同責任者(日本統括)に就任。

  • May 28 · 36 min

    ドメイン特化のその先へ―LegalOn角田氏のAI時代多領域戦略

    今回のゲストは、LegalOn Technologies 代表取締役CEOの角田望さん。前編に続く後編です。 自社の事業領域を「Professional AI」と定義し、法務にとどまらずセールス・HR労務など全8領域へと展開を進めるリーガルオン。後編のテーマは、ドメイン固有性の(深さ)と多領域展開(広さ)という、一見トレードオフに見える二つをどう両立させるのか、です。 角田さんが語ったのは、「ソフトウェアビジネスにおいて、リソースはもう制約条件ではない」という認識でした。 AIによって開発コストが下がれば、ソフトウェアの単価も下がり、市場はやがて縮小に向かうのではないか。だとすれば、単一ドメインに留まり続けることこそがリスクになる——。だからこそ、AIがリソースの制約を外してくれた今、広げられるだけ広げておく。「絞ることのリスク」に言及しながら、LegalOnの他領域展開戦略について語っていただきました。 展開の鍵を握るのは、ドメイン知識の獲得と、各領域へのGTMです。 法務領域で磨いた「型」を、どう他領域へ横展開していくのか―各領域におけるドメインナレッジの深め方、ドメイン人材とプロダクトマネジメントをどう繋ぐか、見込みにくいクロスセルにどう向き合うか。 他領域展開をするにあたって生じやすい論点のリアルを伺ってます。 また、AIが業務を担っていく時代に、自社はどこに軸足を置くのか。人を介した業務代行という選択肢もあるなかで、角田さんはあくまでプロダクトに集中するという立場を取ります。その背景にある時間軸の読みも、印象的でした。 さらに話題は、ソフトウェアの希少価値が薄れていく時代の競争軸へ。 機能や性能で差がつかず、価格競争に陥れば消耗していく。だからこそ、これからのソフトウェアは「好きだから選ばれる」ものへと変わっていくのではないか——角田さんはそう語ります。キャラクターインターフェースやオリジナル漫画の展開も、ブランドと愛着こそが決定的な差別化になるという読みと地続きの打ち手でした。 AI時代でも、積み上げでしか築けない競争優位とは何か。 多領域展開のロジックから、コモディティ化の先に残るブランドの話まで。AI時代の事業戦略の射程を、一段広げてくれる回です。 【アジェンダ】 (1:23) ドメイン固有性と多領域展開のトレードオフをどう両立させるか (7:47) 「Professional AI」8領域の選定軸 (10:24) 組織と顧客基盤を持つ既存プレイヤーはAI時代をどう戦うか (12:47) ドメイン人材だけでは足りない―PMが繋ぐ「横展開力」 (16:00) 領域をまたいだクロスセルは本当に実現できるのか (19:32) LegalOnがBPOは行わない理由 (25:41) ソフトウェアの希少価値が消える時代、競争は何に収斂するか (31:45) コモディティ化の先で効くのは何か―ブランドと認知の役割分担 (35:05) LegalOn Technologiesから採用・漫画リリースのお知らせ 【ゲストプロフィール】 角田 望 / 株式会社LegalOn Technologies 代表取締役 執行役員・グループCEO、弁護士 京都大学法学部卒。2012年に弁護士登録。森・濱田松本法律事務所を経て、2017年3月に独立、法律事務所ZeLoを開設。同年4月に株式会社LegalOn Technologiesを設立。創業以来、AIと専門性を掛け合わせた事業を展開。現在はProfessional AI for Legal「LegalOn」をはじめ、営業やエグゼクティブ向けAIなど複数プロダクトを提供、グローバルに事業を推進している。最近は、人類とAIが共存する世界を舞台に奮闘する大学生起業家を主人公にしたマンガ「アントレプレナー-起業家群雄割拠-」を執筆中。⁠https://on.tech/cxon/manga 【採用サイト】 https://recruit.legalontech.jp/

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  • May 21 · 28 min

    バーティカルAIは生き残れるか―LegalOn角田氏が語る、独自価値を作る3要件

    今回のゲストは、日本発のバーティカルAIの代表格、LegalOn Technologies 代表取締役CEOの角田望さん。 法務領域に特化したAIで創業し、国内外8,500社超の顧客とARR100億円突破を実現してきたLegalOnは、基盤モデルがアプリケーションレイヤーへも展開するなかで、領域特化の価値をどう定義し直そうとしているのか。 角田さんが整理してくれたのは、バーティカルAIが基盤モデルと共存しながら価値を出すための3つの要件でした。 ① 専門領域における高い精度 ② 深い知識との接続 ③ 業務オペレーションのカバー 汎用AIが届く深さよりさらに掘り下げる余地が残るドメインこそが、バーティカルAIが戦える場所――。 創業時から社内に弁護士30名超を抱え、プロダクトを作り込んできたLegalOnならではの実装思想にも触れていただきました。 そして話題は、AI時代のMOATの捉え方へ。 「これさえ握れば大丈夫」というMOATは存在しない、と角田さんは言い切ります。 ソフトウェアビジネスは、磨くことを止めた瞬間に脱落するプロスポーツのようなもの。 磨き続けること自体が優位性となる――AI時代のMOAT観を一段アップデートする視点をいただきました。 では、スピード感を持って磨き続けるための開発組織のAI駆動化、そして経営オペレーション全体のAIネイティブ化はどう実現するのか。 1年ほど前から全社員がAIを使える環境を整えても、組織全体の生産性は伸びきらなかった――。 そこから生まれた「ゼロベースで業務を組み直す」というLegalOnの取り組みと、戦略発表会で打ち出した8領域展開の背景についても伺っています。 バーティカルAIの代表格は、いまの時代をどう生き抜こうとしているのか。 領域特化のソフトウェア戦略を考えるすべての方に届けたい回です。 【アジェンダ】 (1:30) LegalOn Technologies事業紹介と角田さん自己紹介 (2:30) 基盤モデルのアプリケーションレイヤー展開をどう受け止めたか―バーティカルAIが価値を宿す3要件 (8:27) 基盤モデルが掘らない深さをどう作るか―弁護士30名超を抱える開発体制 (10:15) UIは残るのか、消えるのか―AI時代のインターフェース論 (13:45) AI時代のMOATをどう設計するか (17:36) AI駆動化による生産性向上をどう実現するか (21:56) ゼロベースで組み直す―個人最適を超えるAI駆動経営の実装 【ゲストプロフィール】 角田 望 / 株式会社LegalOn Technologies 代表取締役 執行役員・グループCEO、弁護士 京都大学法学部卒。2012年に弁護士登録。森・濱田松本法律事務所を経て、2017年3月に独立、法律事務所ZeLoを開設。同年4月に株式会社LegalOn Technologiesを設立。創業以来、AIと専門性を掛け合わせた事業を展開。現在はProfessional AI for Legal「LegalOn」をはじめ、営業やエグゼクティブ向けAIなど複数プロダクトを提供、グローバルに事業を推進している。最近は、人類とAIが共存する世界を舞台に奮闘する大学生起業家を主人公にしたマンガ「アントレプレナー-起業家群雄割拠-」を執筆中。https://on.tech/cxon/manga

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