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This is 令和スタートアップ · September 23 · 32 min

騎手に賭けるか、馬に賭けるか──シード投資の分かれ目

シード投資では「チームを見る」「創業者を見る」と言われます。実際、投資家に聞けばほとんどがそう答えます。では、その判断は本当に、その後の成果に結びついているのでしょうか。 今回は、2025年2月に公表されたワーキングペーパー「Venture Capital Start-up Selection」(Young Soo Jang / Steven N. Kaplan)を取り上げます。米国中西部のプレシード・シードに投資するVC1社から、2015年から2021年までに検討した8,815件の案件記録すべての提供を受け、投資した会社だけでなく「投資しなかった会社をどう評価していたか」という、通常は外に出てこない情報まで含めて分析した研究です。チーム・市場・プロダクト・Exitの4項目につけられた点数と、その後の調達額を突き合わせると、チームの評価は最初のまとまった調達までは効くものの、そこから先の大型調達を見分ける材料にはなっていませんでした。この結果を「騎手か、馬か」という古典的な論点に接続しながら、見送り理由の分析、そしてAI時代に評価の重心がどこへ動くのかまで話しています。 ▼ 今回のトピック 「チームを見る」というシード投資の通説を、どう検証したのか 8,815社 → 366社 → 114社という選別のファネル その後100万ドル以上を調達した割合:24%、61%、88%が意味すること VCが点数をつけていた4項目(チーム/市場/プロダクト/Exit・次回調達) チーム評価は初回調達には効き、1,000万ドル超の調達は説明しない プロダクト評価は、大型調達と生存の両方を予測する 市場は単独では弱いが、プロダクトと重なると効果が跳ね上がる 見送り理由の分析:「面白くない」719社と「バリュエーションが高すぎる」195社の対照 他のVCから紹介された案件の歩留まりが最も高かった 騎手(経営チーム)か馬(事業)か──カプランが2009年から追い続けている問い 資金調達は美人投票である、という現実と、ティールの問いの難しさ AI時代にプロダクトの差別化が効きにくくなると、評価の重心はどこへ動くか スタートアップ自体を評価しての見送りと、ファンドの投資条件による見送りは性質が違う 日本のVCで、同じ調査はできるのか ▼ 参考文献 スピーダスタートアップ情報リサーチ https://jp.ub-speeda.com/solutions/startup/ VENTURE CAPITAL START-UP SELECTION https://www.nber.org/papers/w33483 ▼ 番組のフォローをお願いします。最新回を見逃しません。 リスナーコミュニティ(LINEオープンチャット): https://line.me/ti/g2/hQ6dJIGjMHwD7gGYruUYQBgUj8uxWgiDGFHYCA 話してほしいテーマの募集: https://forms.gle/mkoihcHgTJUu4UVp8 ※本番組の切り抜き・文字起こし・引用は、出典を明記のうえご自由にどうぞ。

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シード投資では「チームを見る」「創業者を見る」と言われます。実際、投資家に聞けばほとんどがそう答えます。では、その判断は本当に、その後の成果に結びついているのでしょうか。

今回は、2025年2月に公表されたワーキングペーパー「Venture Capital Start-up Selection」(Young Soo Jang / Steven N. Kaplan)を取り上げます。米国中西部のプレシード・シードに投資するVC1社から、2015年から2021年までに検討した8,815件の案件記録すべての提供を受け、投資した会社だけでなく「投資しなかった会社をどう評価していたか」という、通常は外に出てこない情報まで含めて分析した研究です。チーム・市場・プロダクト・Exitの4項目につけられた点数と、その後の調達額を突き合わせると、チームの評価は最初のまとまった調達までは効くものの、そこから先の大型調達を見分ける材料にはなっていませんでした。この結果を「騎手か、馬か」という古典的な論点に接続しながら、見送り理由の分析、そしてAI時代に評価の重心がどこへ動くのかまで話しています。


▼ 今回のトピック

「チームを見る」というシード投資の通説を、どう検証したのか

8,815社 → 366社 → 114社という選別のファネル

その後100万ドル以上を調達した割合:24%、61%、88%が意味すること

VCが点数をつけていた4項目(チーム/市場/プロダクト/Exit・次回調達)

チーム評価は初回調達には効き、1,000万ドル超の調達は説明しない

プロダクト評価は、大型調達と生存の両方を予測する

市場は単独では弱いが、プロダクトと重なると効果が跳ね上がる

見送り理由の分析:「面白くない」719社と「バリュエーションが高すぎる」195社の対照

他のVCから紹介された案件の歩留まりが最も高かった

騎手(経営チーム)か馬(事業)か──カプランが2009年から追い続けている問い

資金調達は美人投票である、という現実と、ティールの問いの難しさ

AI時代にプロダクトの差別化が効きにくくなると、評価の重心はどこへ動くか

スタートアップ自体を評価しての見送りと、ファンドの投資条件による見送りは性質が違う

日本のVCで、同じ調査はできるのか


▼ 参考文献

スピーダスタートアップ情報リサーチ

https://jp.ub-speeda.com/solutions/startup/


VENTURE CAPITAL START-UP SELECTION

https://www.nber.org/papers/w33483


▼ 番組のフォローをお願いします。最新回を見逃しません。

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話してほしいテーマの募集: https://forms.gle/mkoihcHgTJUu4UVp8

※本番組の切り抜き・文字起こし・引用は、出典を明記のうえご自由にどうぞ。