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今回は、10月8日に開催したイベント「Product/AI Conf」から、セッション1「バーティカルAIスタートアップの戦い方」をお届けします。
汎用モデルの性能が上がるほど、業界特化のプロダクトが担える領域は狭くなっていくのか。製造・建設・金融の産業に深く入り込んできたキャディ・燈・Finatextの3社に、その答えを伺いました。
Finatextの伊藤さんが語ったのは、AIによる顧客の内製化が、ソフトウェア企業にとってむしろ追い風になるという逆説。大企業が「自分たちで作るもの」と「外部に任せるもの」を判断できるようになり、特化型ソリューションが選ばれる機会が生まれるという見方です。
キャディの白井さんは、かつて専用モデルで対応していた領域も汎用モデルで実現できるようになったことを踏まえ、AIの進化を前提に、それでも残る価値を見極める重要性を指摘。燈の丸尾さんが競争優位の源泉として挙げたのは、顧客ごとの利用ログをもとに「ハーネス」を磨き続ける仕組みでした。
議論はさらに、エンタープライズを狙う理由や大企業特有の導入要件、組織づくり、トークン課金に依存しない収益化の考え方へと広がりました。
汎用モデルが進化するなか、業界特化AIはどこで価値を生み、どう稼ぐのか。3社3様の戦い方から、そのヒントが見えてくる回です。
【アジェンダ】
- (1:31) スピーカー紹介と、いま注目しているAIトレンド
- (6:49) 顧客がAIで内製を始めたら、業界特化AIの出番はなくなるのか―日米で異なる市場機会
- (12:35) 個社対応をどうスケールさせるか―N=1のエンプラから共通プロダクトへ
- (17:08) 汎用モデルが飲み込む領域と、自社で作るべき領域―投資判断の「選球眼」
- (19:30) エンタープライズをどう攻略するか?泥臭い営業と導入のリアル
- (26:18) FDEの採用だけに頼らず、事業と組織をどうスケールさせるか
- (35:04) Claude Codeで足りる時代に、専門プロダクトは何で差別化するか
- (39:34) AIプロダクトはエンタープライズ中心になるのか
- (44:06) データとコンテキストでどう稼ぐか―トークン課金に頼らない収益化
- (46:40) 3社が目指す未来―製造業の革新、フィジカルAI、金融の再構築
【ゲストプロフィール】
白井 陽祐 / キャディ 上級執行役員 CPO
東京大学大学院を卒業後、新卒でアドテクベンダー企業に入社。アカウントエグゼクティブとして、SMBからナショナルクライアントまで幅広い顧客にDSP/アドネットワークの提案、DMPの導入支援などを行う。2019年6月、キャディ株式会社に入社。サプライチェーン管理のプロダクトの立ち上げ、CADDi Drawerの立ち上げ、 Drawer事業の事業部長を経て、2024年より現職。
丸尾 恭四郎 / 燈 執行役員 VPoE
東京大学情報理工学系研究科修士卒。修士の専門は機械学習の最適化。在学中に100万人ダウンロードのオンラインゲームを開発。2022年に燈株式会社にエンジニアとして参画。2026年に執行役員就任。
伊藤 祐一郎 / Finatextホールディングス 取締役CFO
東京大学経済学部卒業。2010年よりUBSの投資銀行本部においてIPOやグローバルM&Aのアドバイザリー業務に従事。2016年に株式会社Finatext(現・株式会社Finatextホールディングス)に参画しCFOに就任。グループ内で、証券ビジネスプラットフォームを提供するスマートプラス、次世代型デジタル保険を提供するスマートプラス少額短期保険、組込型融資を提供するスマートプラスクレジットの立上げを牽引。著書に『実践 エンベデッドファイナンス』。Xアカウント: @110110110110