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show notes
毎週金曜日に配信している
姿勢治療家Ⓡ仲野孝明「姿勢が変わると、人生が変わる。」ラジオ
こんにちは。姿勢治療家(R)仲野孝明です。
この番組では、体の姿勢と生きる姿勢、より豊かに人生を生きるための姿勢力について話をさせていただいてます。
今回は、姿勢治療家(R)が考える健康の要素、6ヘルス(構造・睡眠・食・運動・精神・呼吸)の中の構造
毎月恒例の浅川先生とのコーナーです。診療をしている中で気づいた身体の使い方について、少し専門的なところまで掘り下げてお話ししました。
今回のテーマは、「脚を上げる時に、お腹を使えていますか?」です。歩く時も、階段を上る時も、走る時も、私たちは何度も脚を持ち上げています。
その時、多くの方は、「脚は股関節から上げるもの」と考えているのではないでしょうか。もちろん股関節は動きます。
でも、股関節まわりだけに頼って脚を持ち上げ続けるのではなく、骨盤の位置を整え、お腹にも力が入る状態で脚を動かすことがポイントです。今回は、その感覚をどうやって見つけるかをお伝えします。
まずは「お腹が使えている状態」を知る
お腹に力が入っている状態をイメージする一つの方法が、息を吐くことです。
息を吐いていくと、お腹が少し細くなります。その時、お腹には自然と力が入ります。この状態から脚を上げてみると、ただ股関節だけを使って脚を持ち上げようとする時とは少し感覚が変わります。では反対に、お腹がうまく使えていない状態とはどんな状態でしょうか。
そこでポイントになるのが、骨盤の傾きです。
骨盤がどこを向いているかを確認する
今回、音声だけでもイメージしやすいように、
「お尻の穴がどちらを向いているか」
という表現を使っています。少し変わった表現ですが、自分の骨盤の位置を知るには意外と分かりやすい方法です。理想として考えたいのは、お尻の穴が真下を向いている状態。これは骨盤が大きく前後へ傾きすぎず、ニュートラルに近い位置にある状態としてイメージできます。反対に骨盤が前へ傾きすぎれば、お尻の穴は後ろを向くような位置になります。このような状態では、お腹に力を入れにくくなります。
まずは立った状態で、「自分のお尻の穴は真下を向いているかな?」と確認してみてください。身体の感覚が分かるようになること自体が、大切な第一歩です。
骨盤と肋骨を少し近づけてみる
骨盤を整えたら、次はもう一段階細かく身体を使ってみます。
ポイントは、
骨盤の前側と、肋骨の前側を少しだけ近づけること。
大きく身体を丸めるわけではありません。感覚としては、浅い腹筋運動をする時のように、お腹を軽く細くするイメージです。骨盤の前側と肋骨の前側を少し近づける。すると、お腹にグッと力が入りやすくなります。その状態から片脚を持ち上げてみてください。普段、股関節だけで脚を上げている時よりも、
「あれ、脚が軽く上がるかも」と感じる方もいると思います。これが今回お伝えしている、「お腹から脚を上げる」という感覚です。
股関節だけに仕事を集中させない
身体を長く使っていくうえで大切なのは、一つの場所ばかりに仕事を集中させないことです。
脚を上げるたびに股関節まわりの筋肉だけに頼っていれば、その部分に負担が偏ります。使い過ぎが続けば、疲れる。重く感じる。だるくなる。痛みにつながる。といったことも起こりやすくなります。
そこで、お腹にも仕事をしてもらう。骨盤を整えて、お腹に力を入れた状態から脚を持ち上げる。すると股関節だけに頼らず、身体全体で動きをつくりやすくなります。身体は本来、一か所だけで動くものではありません。
いろいろな場所が協力して、一つの動きをつくっています。
「お腹のスイッチ」が眠っている人もいる
では、なぜお腹を使わずに動いてしまうのでしょうか。
一つには、現代の生活があります。椅子に座る。電車に乗る。エレベーターを使う。便利な環境が増えて、身体を大きく使わなくても生活できるようになりました。その結果、
「ここでお腹に力を入れる」という身体の感覚そのものが分かりにくくなっている方がいます。
番組では、これを「筋肉のスイッチ」という言葉でも表現しました。普段から身体を動かしている人なら、「ここで力が入る」「ここで力を抜く」という感覚が比較的分かります。一方、身体を動かす機会が少ない状態が長く続くと、「お腹に力を入れてください」と言われても、「どこに入れればいいの?」となってしまうことがあります。
筋肉そのものがなくなったということではなく、そこへ意識をつなげる感覚が弱くなっている、と考えると分かりやすいかもしれません。
分からない人は、まず「背伸び」から
今回の話は少し上級編です。骨盤の角度。肋骨との位置関係。お腹に力が入る感覚。「音声だけでは分からない!」という方もいると思います。
そんな方は、難しく考えず、まず背伸びから始めてください。両手を上へ伸ばして身体を上方向へ引き上げる。すると、お腹にも自然と少し張りが出ます。その状態を感じるところから始めれば十分です。身体の感覚が少しずつ分かるようになってきたら、「今、骨盤はどこにある?」「お腹に力は入っている?」と、さらに細かく確認してみてください。
もっと簡単に「お腹のスイッチ」を感じる方法
さらに簡単な方法もあります。
片脚で立ってみてください。片脚になると身体は不安定になります。倒れないようにするため、身体は自然とお腹まわりにも力を入れます。その時に自分のお腹を手で触ってみる。すると、「さっきより硬くなっている」と感じられると思います。これも、お腹が身体を支えるために働いている状態を確認する方法の一つです。「お腹を使うと言われても分からない」という方は、まず片脚立ちで感覚を探してみてください。
運動する時だけではなく、日常で使えることが大切
トレーニング中だけお腹に力を入れられても、それ以外の生活でまったく使えていなければ、身体を使う時間全体から見ればほんの一部です。
歩く時。階段を上る時。立ち上がる時。物を持つ時。日常のさまざまな動作の中で、必要な時に自然と身体のスイッチが入る。そこまでできるようになることが理想です。骨盤の位置に気づく。お腹の状態に気づく。そして脚を動かす。こうした小さな身体への意識を積み重ねることで、「自分の身体を自分で使える感覚」が少しずつ育ってきます。
寿命が長くなったからこそ、身体を丁寧に使う
今は、便利な生活の中で、身体をあまり意識しなくても暮らせます。
でも一方で、私たちは長い年月、自分の身体を使い続けていかなければなりません。だからこそ、壊れてから考えるのではなく、今から丁寧に身体を使うことが大切です。骨盤の位置なんて、これまで考えたことがなかった。お腹を使って脚を上げるなんて分からない。最初はそれでも構いません。まず、自分の身体の中に、「そういう場所がある」「そういう使い方がある」と気づくところから始まります。
分からなかった感覚が少しずつ分かるようになる。それだけでも、自分の身体との付き合い方は変わっていきます。
最後まで歩ける身体を残すために
今回の話は、単に脚を上げやすくするためだけの話ではありません。
歩くためには、何度も何度も片脚を持ち上げます。つまり、お腹・骨盤・股関節をどのように使うかは、毎日の歩行にもつながっています。今は何も困っていなくても、こうした身体の感覚を少しずつ身につけていく。その積み重ねが、将来、自分の足で歩ける時間を長くすることにつながっていくと僕たちは考えています。人生の最後まで、自分の足で歩きたい。行きたい場所へ、自分で行ける身体でいたい。そのためにも、身体をただ動かすだけではなく、どう使っているのかにも少し目を向けてみてください。今回は、少し難易度の高い内容でした。
まずは、お尻の穴が真下を向くような骨盤の位置を探す。お腹を少し細くする。骨盤の前側と肋骨の前側を少し近づける。そして、その状態から片脚を持ち上げてみる。できるところから、ぜひ試してみてください。身体の感覚は、一度で全部分からなくても大丈夫です。気づこうとすることから、身体の使い方は変わっていきます。
体を見直す時間は、人生を見直す時間である。
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