transcript
show notes
「シンギュラリティが来た」という言葉を、最近よく見かけます。でも、それを言っている人たちは、同じものを指しているのでしょうか。しぶちょーいわく、シンギュラリティには代表的な定義が3つあって、どれを指すかで「来た」も「まだ」も両方成立してしまう。I.J.グッドが1965年に唱えた知能爆発型、予測不能型、そして人間とAIが融合するというレイ・カーツワイルの2045年予測。定義がバラバラのまま言葉だけが走っているので、来たとも言えるし来ていないとも言える、という妙な状態になっています。だから、その言葉を使う人には「どちらのシンギュラリティについて語っておられますか」と聞き返していい。
後半は、予測そのものの当てにならなさへ。1957年に「10年以内にコンピューターがチェスの世界チャンピオンになる」と言われて、実際になったのは1997年でした。さらにフレーミング効果の話が強烈で、AI研究者に「あらゆる作業でAIが人間を上回るのはいつか」と聞くと2047年、「全ての職種で完全に代替されるのはいつか」と聞くと2116年。ほぼ同じことを聞いているのに、聞き方だけで100年ずれます。イーロン・マスクの「シンギュラリティの中にいる」という表現、言うことが二転三転するサム・アルトマン、そして「ドラえもんはシンギュラリティなのか」という論争まで。AIに仕事を奪われることを「ギュられる」と呼ぶ新語も生まれました。結論は、来ても去っても、中にいる本人には分からない、です。
【目次】
00:00:00 オープニングトーク
00:06:24 シンギュラリティの定義は3種類ある
00:18:20 AIの予想は当たらない、10年以内が実際は40年後
00:25:12 フレーミング効果、聞き方で答えが100年変わる
00:30:25 「シンギュラリティ来た」と言う人への聞き返し
00:35:29 ビール瓶のギザギザに興奮する虫の話
00:40:38 イーロン・マスクとサム・アルトマン
00:46:11 ドラえもんはシンギュラリティか論争
00:51:33 涙と感動、人はどこで泣くのか
01:01:40 サム・アルトマンのAGI発言を追う
01:12:22 言葉に引っ張られない方がいい
01:21:12 まとめと、AIに仕事を奪われる「ギュられる」
01:31:59 アフタートーク
【今回の放送回に関連するリンク】
I.J.グッド「Speculations Concerning the First Ultraintelligent Machine」(1965) ※知能爆発型の原典
https://scienceplusplus.org/metascience/assets/Good1965.pdf
バーナー・ヴィンジ「The Coming Technological Singularity」(1993) ※予測不能型の原典
https://edoras.sdsu.edu/~vinge/misc/singularity.html
レイ・カーツワイル 公式Q&A『The Singularity Is Near』 ※到達型・2045年の出典
https://www.writingsbyraykurzweil.com/a-singularity-q-a
ITmedia NEWS「AI『ギュ』時代 プログラミングも文系就活も“ギュられる”って本当?」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2604/27/news066.html
マクロミル「『ギュられる』ってなに?流行り言葉、解説します。」
https://www.macromill.com/service/words/gyurareru/
【今回の要チェックキーワード】
シンギュラリティ(Singularity):AIなどの技術進化が加速し、人間の予測や制御が及ばなくなる転換点となる出来事や瞬間。
知能爆発(Intelligence Explosion):AIが自分より賢いAIを次々と作り出し、知能が雪だるま式かつ制御不能に向上する現象。
サンドボックス(Sandbox):プログラムやAIを安全にテストするため、外部のネットワークやシステムから隔離された実験環境。
ゼロデイ(Zero-Day):開発元や世間にまだ知られておらず、対策や修正が行われていないソフトウェアの脆弱性(抜け穴)。
プレ・シンギュラリティ(Pre-Singularity):本格的な特異点が訪れる前に、超高速スパコンなどによって社会構造が劇的に変化する前段階。
ギュられる(Gyurareru):「シンギュラリティ」を語源とし、AIによって自分の仕事や市場価値が奪われることを指す日本の造語・スラング。
—----------------------------
【番組の概要】
日々のAIトピックを、現役のAIエンジニアがやさしく解説する対談番組。AIニュースに驚き疲れたあなたに、おちつきを提供します。AIニュースの、驚くポイント、驚かなくても良いポイントがわかります。
★ご感想やコメントは、番組公式ハッシュタグをつけてX(旧Twitter)でポストしていただけるとありがたいです。
【番組公式Webサイト】※お便りはこちら
【公式ツール】
・おちつきAI RAG
【番組公式ハッシュタグ】
#おちつきAI
【番組公式X】
【コミュニティの案内】実践型の有料コミュニティで、みんなでAIを触っておちつこう!https://rooom.listen.style/p/ochitsuki-ai?tab=membership
【パーソナリティ(MC)】
▼しぶちょー
・AIエンジニア
・技術士(機械部門)
「大手機械メーカーでAI開発の最前線を担う現役エンジニア。AI(ディープラーニング)の実装スキルを証明する「E資格」を保有。機械(ハードウェア)への高度な知見も有し、双方の専門性を掛け合わせ『AIの社会実装』に貢献する。情報発信活動にも精力的に取り組み、ブログ・音声配信(Podcast/Voicy)・SNSなどで幅広く活躍。単なる技術解説でなく、行動変容を伴う情報発信を信条とする。その姿勢が評価され、2025年UJA科学広報賞 審査員特別賞を受賞。著書に『集まれ設計1年生 はじめての締結設計』(日刊工業新聞社)。岐阜県テクノプラザものづくり支援センター広報大使、生成AI EXPO in 東海 共同代表も務める。」
▼かねりん(金田勇太)
・KANERIN Podcast Studios 代表
・一般社団法人 地方WEB3連携協会 理事
「刑事司法実務の最前線で多数の犯罪捜査を指揮。2017年から暗号資産業界へ参入。数々のグローバルプロジェクトに参画しコンサルティング、情報分析・アドバイザリー業務を提供。コンサートライブ配信業、音声配信業、テックメディア創業等を経て、ポッドキャストレーベル兼プロダクション「KANERIN Podcast Studios」を創業。多様なパートナーと共に、未来へつなぐ声の原典を共創している。」
【プロデューサー】
【総合演出 / サウンドディレクター】
Aviv Haruta https://x.com/oji_pal
【カバーアートデザイン】
【制作/著作】
--------------------------------------------------
【各種ポッドキャストスタンドへのリンク】
Spotify
https://open.spotify.com/show/6iGk39bSta5KZ1QD7jvK2o
Apple Podcast
https://podcasts.apple.com/us/podcast/id1841316430
Amazon Music
https://music.amazon.co.jp/podcasts/aba8e9a4-aefb-404a-b366-4b7a11b3f7cb/
YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLNQiF7XIko7QOIlyFMiI_aDdk1eJzNiCD
LISTEN
https://listen.style/p/ochitsuki-ai







