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資料Xから読み解く世界 · Tuesday · 22 min

新疆ウイグル自治区における人権問題の概要

1. 国連(OHCHR)報告書と主要な結論 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は2022年8月、中国の新疆ウイグル自治区(XUAR)に関する評価報告書を公表しました。報告書では、ウイグル人や主にムスリム系の少数民族に対する恣意的かつ差別的な大規模拘束や基本的権利の制限が、「人道に対する罪(crimes against humanity)」に該当する可能性があると結論付けられています。 2. 主な人権侵害の実態 恣意的拘束(収容施設・VETC): 2017〜2019年を中心に、明確な法的根拠なく大規模な拘束が行われ、「職業技能教育訓練センター」等に収容されました。服装(ヒジャブ着用や髭)、海外渡航歴、特定アプリ(WhatsApp)の使用など、正当な権利行使や日常的な選択が「過激思想の兆候」と見なされて拘束理由とされました。 施設内での待遇と拷問: 収容施設内では、殴打や「虎椅子」への固定、顔への水かけ、独居拘禁、睡眠制限、同意のない投薬・注射、および性的暴力などの拷問・不当扱いに関する信用できる報告がなされています。 生殖の権利の侵害: 強制避妊や不妊手術の強硬な適用等により、2017年から2019年の間に新疆の出生率が約48.7%減少するという急激な低下が確認されています。 宗教・言語・文化の抑圧: モスクや聖廟の破壊・改修、学校教育におけるウイグル語使用の制限、宗教的行事や日常的な信仰実践の禁止が進められています。 監視システムと強制労働: AIや顔認証カメラ、統合運用プラットフォーム(IJOP)等を駆使した広範な監視網が敷かれており、労働移転プログラム等を通じた強制労働の懸念が指摘されています。 3. 歴史的・政治的背景 歴史と自治体制: 1884年の「新疆省」成立や2度の「東トルキスタン共和国」樹立を経て、1955年に「新疆ウイグル自治区」が設置されました。 人口動態と経済開発: 新疆生産建設兵団(XPCC)等を通じた多数の漢族移住や「西部大開発」による資源開発が進められたものの、地元ウイグル人には経済的・社会的疎外感が蓄積しました。 治安対策の過激化: 暴動やテロ事件(バリン郷事件、イリ事件、ウルムチ騒乱等)を受けて、中国政府は「テロとの戦い」や「厳打(強打)」キャンペーンを展開し、管理・統制を著しく強めました。 4. 国際社会・日本・企業の反応 国際社会の対応: 米国での「ウイグル強制労働防止法(UFLPA)」の施行や、欧米諸国・国連人権メカニズムによる制裁や責任追及の動きが進んでいます。一方、中国政府はこれらの批判を「偽情報」や「内政干渉」として否定しています。 日本および企業の状況: 日本では衆議院で深刻な人権状況に対する決議が採択されたほか、日系企業のサプライチェーン調査や、新疆産綿花(新疆綿)の使用を巡る議論・ボイコット運動などが生じています。 投げ銭でこの番組を応援する: https://cma7smwcr1nxt01vb2gajgk2j.firstory.cc/join このエピソードへの感想をコメントで教えてください: https://open.firstory.fm/user/cma7smwcr1nxt01vb2gajgk2j/comments Powered by Firstory Hosting

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1. 国連(OHCHR)報告書と主要な結論

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は2022年8月、中国の新疆ウイグル自治区(XUAR)に関する評価報告書を公表しました。報告書では、ウイグル人や主にムスリム系の少数民族に対する恣意的かつ差別的な大規模拘束や基本的権利の制限が、「人道に対する罪(crimes against humanity)」に該当する可能性があると結論付けられています。

2. 主な人権侵害の実態

  • 恣意的拘束(収容施設・VETC): 2017〜2019年を中心に、明確な法的根拠なく大規模な拘束が行われ、「職業技能教育訓練センター」等に収容されました。服装(ヒジャブ着用や髭)、海外渡航歴、特定アプリ(WhatsApp)の使用など、正当な権利行使や日常的な選択が「過激思想の兆候」と見なされて拘束理由とされました。
  • 施設内での待遇と拷問: 収容施設内では、殴打や「虎椅子」への固定、顔への水かけ、独居拘禁、睡眠制限、同意のない投薬・注射、および性的暴力などの拷問・不当扱いに関する信用できる報告がなされています。
  • 生殖の権利の侵害: 強制避妊や不妊手術の強硬な適用等により、2017年から2019年の間に新疆の出生率が約48.7%減少するという急激な低下が確認されています。
  • 宗教・言語・文化の抑圧: モスクや聖廟の破壊・改修、学校教育におけるウイグル語使用の制限、宗教的行事や日常的な信仰実践の禁止が進められています。
  • 監視システムと強制労働: AIや顔認証カメラ、統合運用プラットフォーム(IJOP)等を駆使した広範な監視網が敷かれており、労働移転プログラム等を通じた強制労働の懸念が指摘されています。

3. 歴史的・政治的背景

  • 歴史と自治体制: 1884年の「新疆省」成立や2度の「東トルキスタン共和国」樹立を経て、1955年に「新疆ウイグル自治区」が設置されました。
  • 人口動態と経済開発: 新疆生産建設兵団(XPCC)等を通じた多数の漢族移住や「西部大開発」による資源開発が進められたものの、地元ウイグル人には経済的・社会的疎外感が蓄積しました。
  • 治安対策の過激化: 暴動やテロ事件(バリン郷事件、イリ事件、ウルムチ騒乱等)を受けて、中国政府は「テロとの戦い」や「厳打(強打)」キャンペーンを展開し、管理・統制を著しく強めました。

4. 国際社会・日本・企業の反応

  • 国際社会の対応: 米国での「ウイグル強制労働防止法(UFLPA)」の施行や、欧米諸国・国連人権メカニズムによる制裁や責任追及の動きが進んでいます。一方、中国政府はこれらの批判を「偽情報」や「内政干渉」として否定しています。
  • 日本および企業の状況: 日本では衆議院で深刻な人権状況に対する決議が採択されたほか、日系企業のサプライチェーン調査や、新疆産綿花(新疆綿)の使用を巡る議論・ボイコット運動などが生じています。

投げ銭でこの番組を応援する: https://cma7smwcr1nxt01vb2gajgk2j.firstory.cc/join

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